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第5回まち中つながる展覧会 コラム

まち中と回遊美術館のつながる部分

アートとは興味を持つこと
まち中のある店主が言っていた
まちのお店がギャラリーになる
街のどこもが美術館

今回の〈まち中〉は、第13回『新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館』内「まち中つながるまちかど美術展」のいくつかの展示会場を受け持つことになり、そのうち「豊島法人会ギャラリー」「みらい館大明」「池袋消防署」の3つの会場には、協力している日本大学芸術学部の4人の4年生+2人の大学院生の作品を展覧できる。

そこで、それぞれが今絵を描く環境にいるキッカケや、描くこと、表現したいことを訊いてみました。〈まち中〉にも参加されている方々には展示店舗ページへのリンクも付けましたので、是非「まち中×回遊」でアートで豊かな街を散策してみてください。※カッコ内は筆者より

芦澤空良
絵を描いたり、モノを作ったりすることは好きで、大学進学を意識して4年間で学ぶことは何かなと考えたときに、これかと思った。それで高2から近所の絵画塾で絵を描き始めた。
(写実というより心象のような表現?)自分で撮った写真を見て描くことが多いが、その時の体温とか記憶を遡りながら絵にしています。そこに絵を描いていて楽しい時があります。
CAFÉ BAR ROLLING STONE〈北池袋〉

岩崎宏昭
元々サッカー部だったりしましたが、アニメが好きでそれを作りたいなと思い、アニメーターになるには……と高2から美術部に入って絵を描き始めました。
(グラフィックのような作品もあれば細密もある)写実とか抽象とか意識して描いているというより、自分が見えているものに変化していっているんだと思います。自分の絵自体はまだ感じとしてでき上がってないが、今は絵以外に子どもに興味があり、若干そちらに軸足があります。
あさがお不動産株式会社〈北池袋〉

後藤 栞
絵しかない、かなというところから始まってます。
絵を描いていると、やっているほど数学のように絵が解けていく感覚がある。試行錯誤をしていても、数式が解けるようなときがある。
(鋭くデザインされているような作品を描いてますね?)絵を描く前に、構図感など、描くものは大体構成してから描いています。デザインするということとは違いますが、わたしの描き順……のようなものです。
CREOLE COFFEE STAND〈長崎〉

鈴木志歩
中3の時に、美術の先生に才能あるよと言われてその時、嬉しいと言うか、自分が絵を描くことが好きだってことに気づいて絵を描こうって思いました。
(柔らかい色彩のスタイルはどこから?)絵を描くモチーフは結構湧いてきます、風景とか写真とかキレイだな というインプレッションで。抽象的な形には、意図しているというより段々とそうなっていくんです。
グラスホッパー〈南長崎〉

戸野塚はづき(大学院生)
絵を描くことが愉しいというのもありますが、他の絵の世界を観ているなかで、絵の世界にある自由を感じたので絵を描いています。
(まさに心象絵画 自由さについて)主に描いているのは、心象風景。子どもが好きなのでモチーフに選ぶことが多いです。自分の経験を、最初に言葉でも描き始めますが、大体スケッチで絵に落としていき、誰にでもあるような普遍的な感覚のイメージに置き換えるように描いています。

成元 遥(大学院生)
美術に進んだのは大学からですが、他にできることもないなと思ったけど、その中で絵だけはずっと続いていたので。
(表現の部分が気になります)わたしの絵は、一枚の絵を描く というより、敢えて描いていない時間を作って、絵のことを考えてたまっているものをばっと吐き出すように描いてます。一貫したテーマというか、音楽に乗せて、儀式的って言われたこともありますし、歌の歌詞に乗せたりして描いてます。

アートとは何だ、という話をカウンター越しに〈まち中〉参加店舗のある店主と話をする機会があった。自由とか、答えが思いつく中、腑に落ちたのはリードの通り「興味」だった。
若い作家、そういった作者の属性よりも作品から発せられるものに興味を感じてほしい。